SONY MDR-HW700DS後継機が出ないから4K HDRホームシアターで現役活用する!今更ながら徹底レビュー

 

  • 集合住宅住まいだけど、深夜に音を気にせず映画、テレビ、ゲームをしたい
  • 一軒家だけど、映画、テレビ、ゲームをする時、隣の部屋にいる家族に気を使う
  • テレビ、映画、ゲームをする時、手持ちのイヤホン、ヘッドホンを使ってるけど、臨場感はないし、ケーブルが引っかかって邪魔だ
  • テレビ、映画、ゲームをする時、Bluetooth接続のヘッドホンを使ってるが、頻繁に途切れて集中できない

 

きっとどれかに当てはまる人は多いんじゃないだろうか?

 

多くの人が映画、テレビ、ゲームをするとき、周囲に一番気を使うのは“音”

かなり防音性の高い部屋で使用しない限り、昼であっても隣人、家族のことが気になるし、深夜なんて以ての外だ。

 

そんなときに最適なのがSONY MDR-HW700DSだ!

 

最大9.1chのサラウンド環境をヘッドホン内で再現してくれるという、にわかには信じられない代物。

しかもワイヤレスだからケーブルもスッキリ

 

そんな映画、ゲームに最適なSONY MDR-HW700DSだが、なんと発売は2013年。

もう化石に近いはずなのに、MDR-HW700DSはいまだに後継機は発売される気配すらない

 

だが世の中は4K HDR時代。

MDR-HW700DSは4K 60p信号に対応していないので、amazon fire TV stick 4Kや4K Ultra HD Blu-rayでは映像が出ない(1080p映像として出力はされる)

 

この記事ではそんなMDR HW700DSを4K HDRホームシアターで使用する方法をご紹介すると共に、今更ながらMDR-HW700DSを徹底レビューする。

 

SONY MDR-HW700DSの基本的な仕様

 

MDR-HW700DSは、ケーブル類を接続させる箱型のプロセッサ部とヘッドホンからなる。

 

 ヘッドホン部
型式密閉ダイナミック型
インピーダンス:Ω24 Ω (1KHz)
再生周波数帯域5Hz-25,000Hz
質量 *3約320g
電源内蔵リチウムイオン充電池(DC3.7V )
充電時間約3時間
充電方法USB充電
電池持続時間約12時間
プロセッサ/トランスミッタ(本体部分)
到達距離最大約30m
出力端子HDMI出力 x1
光デジタル出力(角型) x1
入力端子HDMI入力 x3、
光デジタル入力(角型) x1、
アナログ入力(ピンジャック右/左)x1
大きさ(幅×高さ×奥行)220 X 32 X 157mm
質量410g
搬送波周波数2.4 GHz帯:2412 MHz/2438 MHz/2464 MHz
5.2 GHz帯:5180 MHz/5200 MHz/5240 MHz

MDR-HW700DSプロセッサ正面

MDR-HW700DSプロセッサ背面

MDR-HW700DSの特徴
  • 映画にもゲームにも関わっているSONYグループならではの映画やゲームにそれぞれに適したサラウンドモードを搭載
  • DTS Neo:X、Dolby Prologic IIzというデコーダーにより、2ch、5.1chまたは7.1chの入力信号を、背後や高さ方向の音を追加して9.1chに変換して再生可能
  • ワイヤレスの周波数は2.4GHz帯と5GHz帯のデュアルバンド方式
  • 4K 24p/30p信号に対応(パススルー可能)

 

 

SONY MDR-HW700DS対応する音声フォーマット

MDR-HW700DS対応音声フォーマット

残念ながらDolby Atmosは非対応だ。

 

SONY MDR-HW700DSの後継機と期待されたSONY WH-L600

SONY MDR-700DSの後継機ではと期待された機種がある。

それが2018年に発売されたSONY WH-L600

ところが蓋を開けてみたらWH-L600は全く違うコンセプトのクソ仕様だった。

・プロセッサとヘッドホンの接続無線が2.4GHz帯固定

・対応音声フォーマットがサラウンドの基本の基本Dolby Digital, DTSにしか対応していない。

充電をしながら使用できない。

・ヘッドホンを増設できない→1人でしか使用できない

そもそも想定使用用途やコンセプトが違ったのだろう。

音質やサラウンド感は増しているらしいが、充電しながら使えないのは不便すぎる。

 

SONY MDR-HW700DSを4K HDR(HDR10)ホームシアターで使用する

SONY MDR-HW700DSに再生機器を直接入力させる

以前はFull HD出力のプロジェクターBenQ HT3050で簡易ホームシアターを作っていた。

その時はMDR-HW700DSのパススルー機能を使って以下のように接続していた。

 

ホームシアター接続簡易図

 

 

MDR-HW700DS 対応解像度

MDR-HW700DSマニュアルより

 

それから引っ越し、BenQ HT3050の4KバージョンともいえるBenQ HT3550を購入。

 

上の表にある通りMDR-HW700DSは4K 23.98p/24p信号には対応しているとあるので、以前と同じように接続してもamazon fire TV stick 4KやUHD Blu-rayの4K映画なら24pコンテンツなので観れるだろうと思っていた。

 

ところがMDR-HW700DSのHDMIのバージョンは1.4らしく4K HDRには非対応。

HDMIのバージョンとは

HDMI1.4…3840×2160 (30p)、4096×2160 (24p) 解像度に対応。MDR-HW700DSはこれ。

HDMI2.0(b)…3840×2160 (60p)解像度に対応。HDR10、HLG、Dolby VisionなどのHDR規格にも対応。プロジェクターBenQ HT3550はこれ。ただしDolby Visionには非対応。

 

MDR-HW700DS 信号

『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン』より

 

amazonの4K HDRコンテンツはただのFullHD映像として再生されてしまう。

プロジェクターHT3550は3840×2160 (24p)信号を受け取っているらしいが、実際にはいくら待てどFull HDまでしか解像度は上がらない。

 

 

じゃあfire tv stick 4Kの設定で色深度を8bitにすれば、もしかして再生できるのではと試してみたが、今度は”HDCP2.2に対応してない”と警告メッセージが表示されてしまう…

HDCP2.2とは

HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)は著作権保護技術、いわゆるコピーガードのこと。
そのver.2.2は4Kコンテンツに組み込まれている。

 

 

ということでNetflixだろうと、UHD Blu-rayだろうと4K映像は全てFull HDで再生されてしまう。

SONY MDR-HW700DSのHDMIバージョンは1.4で4K 60pや4K HDR非対応。
HDCP2.2にも非対応なので、フレームレートに関わらず、おそらくどんな4Kコンテンツも4Kとしては再生できない。

 

HDMIセレクターで映像と音声を分離する

そこで4K HDR、HDCP2.2に対応したHDMIセレクター:ラトックシステムRP-HDSW41A-4Kを使用してamazon fire TV stick 4KやUHD Blu-rayの入力信号を映像信号、音声信号に分離し、音声信号のみをMDR-HW700DSに入力させる。

 

BenQ HT3550 再生機器類の接続状況  

BenQ HT3550 再生機器類の接続状況(部屋の間取りは気にせずに)

 

こうすることで4K HDRホームシアター環境でこれまでと同じようにMDR-HW700DSを使用することが出来るようになった。

HDMI出力はARC対応

HDMI出力はARC (オーディオリターンチャンネル)に対応している。

テレビなど映像の最終出力機器自体から音が発生する場合、このARC機能を使ってMDR-HW700DS出力→テレビ入力のHDMIケーブルで逆にテレビからMDR-HW700DSに音を送ることが可能。

ただしテレビがこの機能に対応していないと使えない。

まあ最近の機器で対応していない方が珍しいみたいなので、おそらく大丈夫だろう。

 

ちなみに僕はテレビもケーブルテレビの端末からHDMIで接続するので、それをHDMIセレクター:ラトックシステムRP-HDSW41A-4Kに入力させればプロジェクターでテレビも観れる。

これを書くまでARCって何か知らなかった…

便利だなあ。

 



SONY MDR-HW700DSの特徴と使用しての感想

エフェクト(音場)モード

シネマモード

ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)の協力のもと、その 音質で定評のある映画製作用ダビングシアターの測定データを解析し、ソニー独自の VPTとの組み合わせによる“理想的な映画館の音場”を再現。-MDR-HW700DSマニュアルより

名前の通り映画を観る時専用のモード。

音場モードをoffの状態と聴き比べるとその違いは瞭然。

音に包み込まれるような感覚になる。

 

さすがにヘッドホンなので細かい音がどこ鳴っているかピンポイントで分かるほどの定位は感じない。

だが車や足音くらいであれば、方向をハッキリ感じ取れる。

 

僕は音質などは詳しくないが、おそらく音自体はそんなにクリアではない。

だがとにかく重低音やサブウーファーが強く感じられ、臨場感が凄まじい。

 

音の詳細な方向などより、全体の臨場感、雰囲気を優先させたようなモードだと思う。

 

ゲームモード

マルチチャンネルサラウンドのゲームを正確な方向感と共に再生可 能。株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントのサウンドデザイナー監修 による正確な音場を実現。-MDR-HW700DSマニュアルより

何モードか分からず使ったら正直、シネマとの違いが分かるかといったら、おそらく気づかない。

しかし意識して聴き比べると、シネマより重低音は抑えめでよりクリアな印象。

また定位がシネマよりハッキリ分かるモードだと思う。

 

僕はもうあまりゲームはしないのだが、最後にプレイしたPS3『The Last of Us』では暗闇の中でどこに敵がいるかが、音で分かるほどサラウンドがしっかりしていた。

そのせいで臨場感がすごすぎて、非常に怖い思いをした。

 

ボイスモード

ニュース番組などに適した、人の声を聞き取りやすくする設定。-MDR-HW700DSマニュアルより

サラウンドではなく、ただのステレオになるモード。

まああまり使わないと思う。

マトリックスデコーダー

シネマモードかゲームモード選択時にDTS Neo:XまたはDolby Prologic IIzを選択すると、2ch、5.1chまたは7.1chの入力信号が、背後や高さ方向に音が追加されて9.1chになるらしい。

まあそんなこと言われてもよくわからないし、そんな10チャンネルの疑似サラウンドがヘッドホン内で作れるのか怪しいものだ。

 

この4年間ほんとなんとなくどっちかがonになった状態で使っていた。

今回スイッチをon/offして実際聴き比べてみたが、はっきり言って僕にはDTS Neo:XとDolby Prologic IIzの違いも、offにした時の違いもよく分からなかった。

案の定である。

きっと、きっと耳がいい違いが分かる人には分かるんだと思う。

 

というかずっとonにしていたから、これからoffにして長時間使うと違和感感じるのかも…

2.4/5GHz デュアルバンドワイヤレス

MDR-HW700DSの大きなメリットが5GHz帯を使えることだ。

 

MDR-HW700DSは機能上はプロセッサ部横のスイッチで”2.4GHz / 5GHz / 自動切り替え”が切り替えられる。

2.4GHzはbluetoothなど身の回りのもので多く使用されているので干渉しやすい。

5GHzはwifiルーターでしか使われていないので干渉しづらいし、電波も強い。

 

実際使用していると、まず自動切り替えは問題外だ。

自動で切り替わる時、完全に音が途切れてしまう。

 

そこで2.4GHz、5GHzのどちらかにするのだが、やはり2.4GHzは僕の部屋では干渉しやすいのか頻繁に途切れる。

だからといって5GHzもデフォルトで使用していると、2.4GHzほどじゃないが途切れる。

ひどい時は、ズズズズズゥザザザザザザァァァァと怖いくらい途切れる。

 

だが5GHzのいいところは、表記上同じ5GHz帯でもチャンネルというもので帯域が細かく区分されていて、それらが干渉しないことだ。

仕様に書いた通りMDR-HW700DSは、5180 MHz/5200 MHz/5240 MHzの3チャンネルを使用している。

そこで家のwifiルーターの設定を開いて(パソコンの検索エンジンでIPアドレスを打つと設定画面に入れる)、家のwifiの使用チャンネルを5180 MHz/5200 MHz/5240 MHz以外に設定したところ、一切途切れなくなった。

これは5GHz帯を使用しているMDR-HW700DSの大きなメリットだ。

SONY MDR-HW700DSヘッドホンの細かい機能

 

MDR-HW700DSヘッドホン

 

ヘッドホンで設定できる項目

MDR-HW700DSはヘッドホンに付いたボタン類で以下の操作が可能。

・電源on/off

・音量

・音場モードの選択

・メニュー表示

MDR-HW700DSヘッドホン ボタン MDR-HW700DSヘッドホン ボタン

 

一回設定したら使用中は音量くらいしか変えないので、これで十分だと思う。

 

ヘッドホンの着脱で電源on/off可能

MDR-HW700DSはヘッドホンのイヤー部分の角度により自動的に電源がon/offする。

つまりヘッドホンを着脱するだけで、電源がon/offできる.

この自動電源onが作動すると、プロセッサも自動で電源を点けられて便利だが、プロセッサの電源offはヘッドホンではできない。

 

バッテリーの節約になって便利な機能だが、4年も使ってるとヘッドホンが柔らかくなってくるので角度がつきにくくなって、たまに作動しないときがある。

 

ヘッドホンを充電したまま使用可能

ヘッドホンは基本マイクロusbで充電して使用する。

スペック上約12時間使用できるが、当然充電を忘れることもある。

そんな時も付属のそこそこ長いマイクロusbケーブルで充電しながら、使用できるので便利だ。

 

4年間も使っていると、バッテリーのけっこう消耗してくる。

今は9時間くらいかなあて感じ。

たぶん。

 

ヘッドホンを最大4台同時接続可能

もちろん別売りだが、MDR-HW700DSは最大4台まで同時にヘッドホンを接続可能。

家族や恋人と集中して映画を観る時には便利な機能だ。

 

僕も2台購入したが、正直あまり使うことはない。

集まった人間がそれぞれヘッドホンをつけて映画やゲームをしてもあまり楽しくないのだ。

あとヘッドホン自体が普通に高い…

 

 



【まとめ】SONY MDR-HW700DSを4年間使用して感じたメリット・デメリット

SONY MDR-HW700DSのメリット

  • 深夜だろうが、賃貸だろうが、音を気にせず大音量で映画、ゲームを楽しめる
  • 映画、ゲームが重低音豊かなサラウンド環境で楽しめる
  • 音の方向が分かるほど臨場感がすごい
  • 5GHz帯の無線も使えるので、家のwifi設定を変えれば干渉が起きず、一切音が途切れることなく使用できる
  • 最大4台まで同時にヘッドホンを接続可能
  • ARCに対応
  • HDMI3入力対応なのでHDMIセレクターとしても使える
  • ヘッドホンを使用しながら充電可能

 

SONY MDR-HW700DSのデメリット

  • 4K 60p、4K HDR非対応
  • 最新のサラウンド規格Dolby Atmos非対応
  • 4年使っていると、ヘッドホンとプロセッサの登録関係自体が切れることがある

 

セレクターを使ってもDolby Atmosを楽しむことはできないが、まだまだ現役で使える素晴らしいサラウンドシステムだ。

賃貸など、大きな音が出せない人には本当にオススメだ!

まあでもそろそろ後継機出してくれないかなあ…

 

おわり