映画『ドント・ブリーズ』ラストの解釈は?ネタバレ評価、感想
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みなさんはどんなホラー映画が好きですか?

「悪魔があんまりかわいくない女の子に取り憑いて首が180度回るやつ」とか

「息臭そうなピエロがしつこいやつ」とか

「引っ越すとなぜかみんな命を落とすやつ」などなど色々あると思います。

 

僕はそのような所謂オカルト系と分類されるホラーが好きじゃないんです。

怖さの正体が悪魔とか超常現象だと知ると、途端に怖くなくなって冷めてしまいます。

だったら何でもありじゃねーかって思っちゃうんですよ。

 

じゃあ何が怖いかと言うと生身の人間なんです。

生きている人間の狂気の犯行というのがたまらなく怖いんです。

やはり現実にあり得なくはないという感覚が恐怖につながるんだと思います。

 

ということで今日は人間の狂気が炸裂するホラー映画『ドント・ブリーズ』を紹介したいと思います!

 

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『ドント・ブリーズ』とは?(まだネタバレなし

作品データはこんなかんじ

作品データ
原題 Don’t Breathe
製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
上映時間 88分
映倫区分 PG12

スタッフ
監督
フェデ・アルバレス
製作
サム・ライミ
ロブ・タパート
フェデ・アルバレス
製作総指揮
ネイサン・カヘイン
ジョー・ドレイク
エリン・ウェスターマン
J・R・ヤング
マシュー・ハート
脚本
フェデ・アルバレス
ロド・サヤゲス
撮影
ペドロ・ルケ
美術
ナーマン・マーシャル
衣装
カルロス・ロサリオ
編集
エリック・L・ビーソン
ルイス・フォード
音楽
ロケ・バニョス

キャスト
ジェーン・レビ / ロッキー
ディラン・ミネット / アレックス
ダニエル・ゾバット / マニー
スティーブン・ラング / 盲目の老人

監督はリメイク版『死霊のはらわた』で有名になったフェデ・アルバレス。
更にこの『ドント・ブリーズ』の成功もあってか日本でも2019/1/11から公開される『ミレニアム』シリーズ第4作の映画化『蜘蛛の巣を払う女』(2018)の監督もつとめています。
製作はオリジナルの『死霊のはらわた』(1981)監督であるサム・ライミ。

盲目の老人役は『アバター』(2009)で主人公たちと最後まで対立するクオリッチ大差を演じたスティーブン・ラング。

『ドント・ブリーズ』のあらすじ

デトロイトに暮らす3人の若者ロッキー、アレックス、マ二ーは、警備会社に勤めるアレックスの父の立場を利用して強盗を繰り返していた。
ロッキーは母にネグレクト、暴力を受けて育っており、幼い妹とデトロイトを脱出するための資金が必要だったのだ。

そんなある日3人のもとに、大金を隠し持った一人暮らしの盲目の老人の情報が入る。
老人は元軍人で戦争地で失明しており、子供(娘)を金持ちの娘が運転する車に轢かれて亡くしていた。
その事件の示談金として犯人の親から大金を受け取ったというのだ。

深夜になんとか老人の家に侵入した3人であったが、マ二ーが地下室の鍵を銃で撃ったため老人を起こしてしまう。
老人を銃で脅しその場を逃れようとするマニーであったが、老人の驚異的な聴力と腕力に3人は次第に追い詰められていく。

なんとか地下室に逃げ込んだロッキーたちはそこで恐ろしい光景を目にするのだった。

果たしてロッキーたちは無事にこの家から脱出することができるのか…

 

みたいな感じ!

『ドント・ブリーズ』の見どころ

この映画の見所はなんといっても、タイトル『Don’t breathe』(呼吸をするな)とあるとおり、物音を立てちゃいけない極限の恐怖です!

侵入先の老人は目が見えない代わりに耳がとても発達していて、音の方向性や距離もはっきり分かるんです。

だから床板の少しのきしみにも反応し撃ってきます。

閉鎖された空間で少しも物音をたてられない恐怖

ロッキーの目の前に老人がいるんだけど、まだ老人はロッキーに気づいていない時の緊張感たるや、観ているこっちも息を止めてしまいそうになります。

閉鎖された空間に銃を持った盲目の元軍人をおくだけでこんなに怖くなるとは!

 

また老人はただの盲目の老人ではありません

まあさすがにそれだけじゃあ映画もたないですからね。

元軍人で超人的な腕力、聴力があるということとは別にある秘密を隠して生きています

ロッキーたちが遭遇する真の恐怖とは何なのか!

これがもう一つの見どころですね。

 

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『ドント・ブリーズ』のネタバレ評価、感想(ここからネタバレあり)

ではまずうんこ度(このサイトではどのくらいつまらなかったかで評価しています)

3.5/10

この手の”全米で話題になりましたホラー”は大体そんな面白く思わないんで、今作もまあ大したことないんだろうと舐めてました。

なのに

もう、めちゃくちゃ怖かった

特に前半ね。

すげー単純なアイデアなんですよ。

閉ざされた空間に盲目のおっさんがいて、音出して気づかれたら殺される”っていう。

なのに緊張感が半端ない。

これはやられたなーと思いました。

落ち着いて少し振り返ると正直この映画はダメだなあと思うことの方が多いような気もするんです。

やっぱり悪いところ見つける方が得意みたいです。

でも僕はロッキーたちが地下室で女が監禁されているのを発見するあたりまで、とにかく怖くてすごい緊張しながら観たんですよ。
細かいツッコミどころも気にならない緊張感。
こんなに単純なことで手に汗握って映画観るの久しぶりな気がして、すごく面白かったなーて印象なんです。
映画観たなあっていう感じ。

細かい演出

この映画は恐怖を生み出すために細かい演出をしています。

その中でも強盗入ってすぐにロッキーたちが靴を脱ぐのは良かったですね。
2つの効果がありました。

.靴を履いていないロッキーと履いているアレックスの状況の差を生みだし、緊張感のバリエーションと音が出た理由付けをした

息や足音1つでジジイは人間がいる位置を特定し襲ってきます。
さすがに靴を履いていたら足音すぐしてまうのは当然なのでロッキーには靴を脱がせ、少し気づかれにくいという理由づけをしています。
「靴履いてあんなジジイの近く歩いたら、床板の足音ですぐ気づかれるだろ!」
って総ツッコミ食らいますから。
それにすぐロッキーも見つかったら緊張がすぐピークに達して終わっちゃいますからね。

またアレックスだけ強盗に乗り気じゃないから一回帰ろうとして靴を履いてしまう設定にして、音を出してしまう理由付けをしつつ、ロッキーとの状況の差をつけて緊張感のバリエーションを出してます。

2. マニーの臭い靴によってジジイが他にも中に人間がいるということに気づく恐怖の演出

ジジイはマニーの靴の匂いによって靴が4足あることを知り、侵入者がまだ最低1人は屋敷内にいることに気づきます。
ロッキーが一度はジジイをやり過ごし観客に一息つかせたタイミングなので、とてもいいリズムで再び観客に緊張感強いるのです。
また足音などとは違う予想外の理由で気づくので、観客もハッとしますよね。

殺しのタイミング、状況

その他のホラー映画の例にもれず、この映画でも最初に殺されるのは一番バカなやつです。
マニーは銃を持っているため、盲目ジイさんを完全に舐めきっていましたが、取り押さえられ逆に銃を突きつけられます。
さっきまで威勢がよかったDQN野郎が急に命乞いをしだします。
それがけっこう悲痛なんですよ。
ある意味とても人間らしい描写と言いますか、そういう落差に僕は弱いんです。
「殺されないでくれー」なんて思ったりもしました、ほんの少し。
しかもそれまでバカ丸出しだったマニーが、ロッキーのことをちゃんと庇うんですよ。
で一旦拘束を解かれ、こっちが油断した途端

ボーン!!

うまかったですねー。
ショック性大ですよ。
これで恐怖が決定づけられましたね。
あと撃たれた瞬間マニーの口が膨らみ血に染まる描写が細かいんですが恐ろしかったですね。
なのに決してグロくはないという。

そして次に殺されたアレックス。
この映画の唯一の良心と言っていい彼は、劇中でもロッキーのために傷だらけになりながら闘います。
そしてピンチを迎えてはその度に不死鳥の如く蘇るアレックス。

映画も終盤を迎え

「あれ、アレックスこのまま生き残るのかな」

「まあ、1人だけ良心的だし、健気に頑張ってるしなー」

と感情移入しかけた矢先

ボーン!!

「え、ここで?」

これはけっこうショックでしたねー。
正直鬼ごっこにも飽きて、ちょっと長いなと思っていたので映画としてはいいタイミングでした。

でも殺され方が地味すぎてイマイチ盛り上がらないのが残念でしたね。

ジジイは”プロフェッショナル仕事人”

盲目のジジイのサイコパスな本性はもちろん怖いんですが(普通の感覚をお持ちなら)、それ以上に元軍人という設定ならではのプロフェッショナルな戦闘描写が恐怖を増大させます。
こういう映画って”恐怖の源の狂気”など心理的な面が強調されることが多いと思うんですけど、この映画は戦闘のプロフェッショナルという肉体的な物理的強さも強調されています。
仕事人な感じ出てます。

・何があっても冷静に迅速に対処しているところ。
・対マニーの銃の奪い方、撃ち方。
・対アレックスの首の極め方。
・天井からロッキーを引きずり下ろし、殴る時の大ぶりじゃない打撃の方法。
などなど

「棒みたいに細いロッキーたちから攻撃しても返り討ちにあって殺されそー」て思えてくるので、スリルが増します。

まあ実際には無双ジジイではなくて、けっこう簡単に反撃できて拍子抜けしましたけどね。

意外に撮影がうまい

単純に画自体が好きでした。
低予算そうだから画も安くさいかなあと思っていたらすげーしっかり撮られてて感心しました。

まずマニーの車の青がすごくいいんですよ。
画面に映える青。
その時は車内の画の色合いもすごく好きでした。
人の肌の色とかね。
それ以外のシーンでも青が強調された色合いのショットが多かったですね。

またジジイの家に侵入してすぐの”家の中案内ショット”も上手かったです。
あの長めのズムーズな移動ショットで家の中の様子を一通り映すことで、観客に家の見取り図を想像させます。
なので若者とジジイのかくれんぼ、鬼ごっこが始まりだすと、人物の位置関係や外への脱出口の位置がなんとなく分かるのでスーと映画に入り込んでいけます。
もしこれがなかったら観客は”ジジイとの距離感やロッキーたちの目的地などの状況設定”が頭に???状態になるのでそこを考え始めちゃって映画に集中できなくなったでしょう。

あと僕はその案内ショットの中の、亡くなった娘の逆さまに置かれた写真や、テレビで流されているホームビデオが妙に怖かったんです。
老人の目が見えないということや、今でも娘のことばかり考えているということの表現だったのかもしれないですが、なんかゾクッとする怖さを感じました。
僕は実際に起きた昔の事件の被害者の写真とか映像がすごく怖いんです。
「ああ、実際に元気に生きてた人間がこんなむごい亡くなり方をしたのか」と想像してしまうからなのかもしれません。
それと同じような怖さを感じました。

細かいツッコミどころ

細かいことを気にするとツッコミどころ多数なこの映画。

僕含め観た人みんなが思うのはジジイが大事なところで聴覚、嗅覚良くない!ではないでしょうか。
映画序盤のジジイの家に戻ってきたアレックスとジジイが廊下でギリギリですれ違うシーン。
あれはマニーに至近距離で銃を放ったため、その音と火薬などで、感覚が麻痺してたという解釈もできますが、その後は「あれ?気づかないのかなあ」て思ったりしました。
ま、先述したとおり特に前半は怖かったし、いいテンポなので僕は特には気にならなかったんですが。

『ドント・ブリーズ』の欠点

この映画の欠点は誰しもが思うことだとは思うのですが、誰にも感情移入できないってことではないでしょうか。

ファーストカットが神の視点だったように、敢えてそうして”この世は平等に因果応報なんだぜ!”と言いたかったのかもしれません。
でもやはりこの映画はジジイの家から脱出出来るかがメインである以上、ロッキーに感情移入させなければダメだと思うんです。

でも途中から誰しもが思います。

あれ?このジジイ少しも悪くなくない??

家で静かに寝てただけだよな?

そうです、盲目じいさんは少し頭がおかしくはなっていますが、今回の事件に関して言えば加害性ゼロです。
悪いのは120%アホな若者たちなんです。

僕は始めからロッキーが少し嫌いでした。
家庭環境が悪くてそこから可愛そうな妹も脱出させて幸せにしてあげたい、これはまあ分かります。
少し同情の余地ありです。
でもそんなもので僕は騙されません。

まず恋人

マニー

はい、終わってます。
完全なる底なしの”あたまわるお”君です。
こいつと付き合ってる時点で頭が弱い女だと丸わかりです。

更にですよ、一番許されないのは
この映画で一番良心的でまともな人間、アレックスの気持ちをもてあそんでいること
アレックスが自分に気があるのをいいことに、それを利用し「おねがーい♡」みたいな感じで強盗に加担させるのです。
でも彼氏はマニー。

はい、もう最低女です。

家庭環境だけじゃあ同情できません。
それでも必死にまともに働いてそこから抜け出そうとする人間はたくさんいるわけですから。

てことでこの”120%ロッキー悪い女説”に気づいてから途端に僕の気持ちは失速したのでした。
後半はいまいち乗れなくなってしまいました。

それだけが理由ではないんです。
ロッキーたちの存在がジジイにバレてからは、映画がただの鬼ごっこに近くなりこの映画独自の恐怖が減ってしまうのが一番の理由ではあります。
後半は”娘を殺した加害者に自分の娘を代わりに産ませる”という盲目ジジイのサイコパス演出で恐怖を引っ張る展開に変わるんです。
でも僕はそのサイコパスなところも「ちょっと分かるわー」と少しジジイに同情してしまい、フェデ・アルバレスの恐怖演出を見事にふいにしたのでした。

以上のように普通の人であればロッキーにも盲目ジイさんにも感情移入できないはずです。
特にロッキーを応援できないと、ハラハラドキドキ感が減少して映画を心から楽しめないんではないでしょうか。

ラストの解釈

ファーストカットは、ジジイがロッキーの髪を引っ張り道路を引きずって家に連れ戻すショットです。
それが神の視点のような超引きの俯瞰のアングルで収められています。
構図的には道路が画面真ん中を縦に伸びています。

不安をあおる効果のある良いオープニングだとは思うのですが、約9割の人はそれがロッキーだと気づくはずなので、映画が進めばこのシーンにたどり着くんだろうなあと思うはずなんです。
一種のネタバレなので、不安を煽るという効果だけでは諸刃の剣のような演出です。
といことは不安を煽るだけが狙いだとは思えません。

ではなぜか。
私なりの考えを書くと、ラストカットを観た時に
「あ、ファーストカットと同じ構図だ」
と思ったんです。

ラストカットはロッキーが盗んだ金を元手に妹の手を引いてデトロイトから出発しようとする駅か空港のシーン。
サイズやアングルに多少の違いはありますが、ファーストカットと同じ構図なんです。

ファーストカットはジジイがロッキーを地獄に引っ張っていくという、死を暗示するようなショットでした。
そのカットとラストカットが同じ構図ということは、ラストカットも死を暗示しているように思えてならないんです。

ロッキーは最終的にジジイからお金を盗んで家を脱出するわけですが、命を奪ってしまったと思っていたジジイは生きていました。
そして侵入者2人(マニー、アレックス)を正当防衛で排除し、金銭的な被害は受けていないと警察に証言するんです。
ゾーとしますよね。
お金盗まれてるのにロッキーのことは証言してないんですから。
ロッキーが捕まれば、金持ちの娘のことを証言されるからという理由も考えられますが、あのジジイなら見つからない違う場所に隠しそうだし、そもそもロッキーの証言などジジイの証言に比べ信用されないでしょう。

ということはジジイは私刑を考えているように思えてなりません。
そしてそれがラストカットが暗示するロッキーと妹のこの先の末路なではと思うのです。

それを思ったら、ロッキーに地下室に落とされたジジイの暗闇で光る眼がとても恐ろしかったです。

おわりに

細かい欠点、ツッコミどころは気になっちゃたらもう終わりですが、僕は仏の心で観たのでかなり楽しめた映画でした

まあ後半は失速しちゃったし、ちょっと冗長に感じられたのが残念ですが…

でもやっぱり現実に生きてる人間が一番怖いと再認識出来ましたし、そういうホラーをもっと観たいなと思えました。

 

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